東洋紡は24日、同社と三菱商事が合弁でタイ王国に設立した東洋紡ケミカルズタイランドで、2014年1月より共重合ポリエステル樹脂「バイロン」の生産設備を本格稼動すると発表した。
また、それに先立ち、12月19日に東洋紡ケミカルズタイランドのオープニングセレモニーを現地で行った。
同合弁会社は、2012年8月に設立。資本金は約12億円、出資比率は東洋紡が85%、三菱商事が15%。タイ王国 チョンブリ県 アマタナコンインダストリアルエステート内に所在。
同社はこれまで、国内で共重合ポリエステル樹脂「バイロン」を製造し、国内外のユーザーに販売してきた。近年、中国をはじめASEAN諸国、インドなどでは、日系企業や欧米企業の現地生産化が進むほか、現地企業の市場参入も増加してきた。このような状況のもと、同社はエレクトロニクス関連市場へ「バイロン」の販売拡大を図るために、インフラが整い流通面でも利便性が高いタイ国内に、「バイロン」の製造・販売会社を三菱商事と合弁で設立し、「バイロン」の生産設備を本格稼動させることとなった。
「バイロン」は、塗料、インキ、工業用接着剤などの原料となる共重合ポリエステル樹脂。工業用原材料として幅広い分野において欠かせない材料として使用されている。主な用途は、接着剤、コーティング剤、缶塗料、電線被覆、フィルム表面改質剤、導電性銀ペーストなど。
同社は、今回の合弁会社を中国・ASEAN諸国・インド市場での機能性樹脂事業の拠点とし、2016年には売上高50億円を目指すとしている。
2013年12月25日