ニッタの20年度までの9ヵ年を対象とした中長期経営計画「V2020」の第1フェーズ「壱」は14年度で最終年度を迎える。その目標である売上高600億円、営業利益率6%の達成に向けての意気込み等を國枝信孝社長に聞いた。
―13年を振り返って。
13年の年頭のあいさつの際に、13年は失われた日本から新たな希望を生み出せるか礎の年と述べたが、振り返ってみると、全体的に政治と経済が一体となり、日本の国力が復活の兆しがでてきた年だといえる。そのなかで、当社は12年は超円高の影響で芳しくはなかったが、13年はアベノミクス等の影響で、期待を込めて予想した通りの結果になってきている。
具体的な業績を見ていくと、為替の影響が大きく、海外の売上高が伸びた。また国内は第1四半期は少し厳しかったものの、設備導入等の意欲も少しずつ出始め、景気が回復してきており、第2四半期、第3四半期は上向いてきた感じがした。また中長計V2020の方針に沿って、各部署で営業利益の改善、原価率の削減を着実に行った結果、その効果が出始めてきている。
―下期並びに通期の業績予想について。
下期は対外的に14年3月までにしっかりとした足掛かりを築いていきたい。中長計V2020の第一フェーズの目標である売上目標600億円、営業利益率6%を達成すべく、年頭に営業利益率6%を第一に掲げて、13年度下期の最後まで目標に向けて取り組んでいく。多少の景気動向はあるかもしれないが、各事業ごとに、その分野でどういう風に実行するかという手立てに注力していく考えだ。例えば、ベルト部門はさらなるグローバル化の推進を目指し、ホース・チューブ部門はオートパーツ製品、つまり、燃料配管用チューブ、エアブレーキ用チューブ・継手をしっかりと取り組んでいく。
関連会社のゲイツ・ユニッタ・アジアは、円安効果もあり、ほぼ前年並みになると見込んでいる。またニッタ・ハースは、業績が悪いと想定していたが、当初の見込みよりもよくなってきて、業績もプラスαになるだろう。