中計の売上高目標100億円を1年前倒しで達成した早川ゴム。微粒子、機能性接着材を「ファインケミカル事業」とし、新規事業、3K分野で拡販を図る早川雅則社長に今後の成長戦略を聞いた。
―13年を振り返って。
13年12月期の業績は売上高が7年ぶりに100億円を超え103億円となった。経常利益は4億円の見込みで増収増益を達成することが出来た。
当社では「1005」をスローガンに、売上高100億円、経常利益5億円を目指しているが、売上高は14年の計画に対し、1年前倒しで達成、今後は経常利益5億円を安定して出せる会社としたい。
新製品開発では、レーザー接合両面粘着テープ「サンタックLBシート」が、スマートフォン用の接着材として国内大手メーカーの13年冬モデルに採用された。
この製品は0・5㎜幅でも十分な接着力があり、狭額縁にすることでディスプレー画面を大きくすることが出来、レーザーを照射することで容易に剥離できることから、組み立てメーカーの工程で再利用し易いという特長を持っている。
当社では国内外の他メーカーにも働きかけており、次期モデルからの採用に手応えを感じている。
一方、生産面では20年目を迎えるアスティック活動「ASTIQ」でのコスト改善、原価低減が寄与し、増益に貢献した。また、夏場に取り組んできた省エネ活動では1000万円の効果があった。
―12月期の部門別概況は。
建設用資材部門の売上高は60億円、前期比108%。土木用止水材は耐震改修用途の止水材が好調であったこと、コンクリート湿潤養生マットや農業用水路目地改修材等の新製品効果があり、前期比104%、建築用防水材は金属下地屋根断熱工法やソーラー架台が好調だったこと、戸建住宅メーカーの採用地区拡大があったことで前期比110%と好調に推移した。
産業資材部門の売上高は38億円、前期比105%。このうち住宅防音材は配管防音材が好調だったこと、プレハブメーカー向け新製品効果があり前期比115%と大きく伸びた。化成品は前期比94%、自動車用品は同100%と前期並みであった。