電気化学 ABS樹脂などの生産工程改造

2014年01月10日

ゴムタイムス社

 電気化学工業は1月9日、ABS樹脂、特殊機能樹脂の生産工程の最適化により競争力強化を図ることにしたと発表した。
 同社は経営計画「DENKA100」を推進し、成長戦略として、国内工場は内需製品および高機能品への特化による「生産体制の最適化」と、既存製品の競争力強化のため、生産プロセス、収率、原材料、修繕などあらゆるコスト項目について、過去の慣習に囚われない「徹底したコストの総点検」を掲げている。
 現在、同社千葉工場(千葉県市原市)のABS樹脂は他の特殊機能樹脂製品との併産が可能なプラントとなっているが、今回、ABS樹脂の生産品種の絞込みと生産技術の向上により、仕上げ(押出・コンパウンド)工程を現行の17系列から7系列に統合する目処がついたところから、生産効率の向上を図るべく、平成26年5月に工程改造することにしたとしている。
 更に、同社は同樹脂の内需、輸出数量の今後の伸長が見込めないところから、平成27年5月までに同樹脂析出工程を4系列から3系列へ集約し、生産能力は6万5000t/年から5万t/年へ効率化を図り、前述の工程改造と併せ、合計約2億円/年のコストダウンを目指していく。
 同社の同樹脂および特殊機能樹脂プラントは国内最大需要地である関東圏内に位置しており、国内のニッチ市場も根強い需要が見込まれる上、今後、エンプラアロイの補強用途や耐熱分野等の新規市場への販売強化を進めることにより、更なる事業基盤の強固を図っていく。
 同社は、一連の製造プラントの改造は「生産体制の最適化」と「徹底したコストの総点検」の一部として推進するものであるとしている。

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