ブリヂストンは1月9日、低燃費タイヤ「ECOPIA」ブランドの新製品として、「雨に強く、長持ちする」車種別専用低燃費タイヤ「EX20シリーズ」を、3月1日から順次発売すると発表した。
同社が低燃費スタンダードタイヤで車種別設計を導入するのは初めて。
発売サイズは、セダン・クーペ専用の「EX20」が19サイズ、軽・コンパクトカー専用の「EX20C」が17サイズ、ミニバン専用の「EX20RV」が10サイズ。価格はオープン。
同シリーズは、低燃費性能はそのままに、ウェット性能とロングライフ性能を、従来品である「EX10」に比べ10%以上向上させているのが特長だ。
低燃費性能とウェット性能は基本的に相反する性能だが、同社独自の材料技術「NanoPro―Tech(ナノプロ・テック)」と、新タイヤ開発技術「ULTIMET EYE(アルティメット・アイ)」を用いることで、この課題を克服した。
ナノプロ・テックは、分子構造設計などを通して、材料の微細構造を制御し、必要特性を引き出す技術の総称で、同社の基幹技術の一つである。
EX20シリーズでは同技術を使い、コンパウンドのシリカを増量させるとともに、ウェット向上ポリマーを採用することでトレッドゴムがよりしなやかになり、ウェット性能が向上した。
さらにサステナブル分散性向上剤の採用により、シリカとポリマーの接地面積が大幅に増加して強固に結合。これによりゴムがすり減りにくくなり、ライフ性能も向上した。
一方、アルティメット・アイは、接地のシミュレーション技術と、同社独自のタイヤ計測技術を組み合わせ、最適設計を行うものだ。
今回は、この技術を用いて設計した、接地面のブロック剛性と排水性を最適化した新パターンを組み合わせることで、新しいコンパウンドのグリップ力を最大限に引き出すことを可能にした。
2014年01月14日