欧州拠点確保に続き ブラジル工場が下期稼働へ
三菱化学の機能性樹脂事業部がブラジルで建設を進めている熱可塑性エラストマー「サーモラン」の新プラント(年産4600t)が14年第3~4四半期にいよいよ稼動を開始する。同社では熱可塑性エラストマー、塩ビコンパウンドなどの機能性樹脂のグローバルな需要増に対応。ブラジルでの新工場建設をはじめ、欧州、北米での樹脂コンパウンド事業を相次いで買収、機能性樹脂の供給能力の拡大を図っている。
機能性樹脂事業のグローバル拠点構築を目指す同社は、欧州においても昨年10月にベルギー・ブリュッセルのTessenderlo Groupから樹脂コンパウンド事業を買収。フランス、ポーランド、中国に拠点を有する同グループは独自にスチレン系のエアバッグカバーを欧州系の自動車メーカーに納入しているほか、EPDMの代替素材でもあるスチレン系の自動車ドア回りシール材でも高い実績がある。同社では欧州を中心とした新たな事業拠点の獲得により、欧州系自動車および部品メーカーへの販売を加速させる。