日本ゼオンは1月15日、富山県氷見市の光学フィルム工場に液晶テレビ用位相差フィルムの第5系列目となる設備増強を決定したと発表した。
今回、能力増強を行う位相差フィルムは、液晶テレビの視野角を広げるために必要な部材で、液晶テレビの画像品質に欠かせない材料。同社の位相差フィルムは高透明性、低複屈折、低波長分散、低光弾性などの優れた光学特性を有するとともに、低吸湿性、高耐熱性などの優れた寸法安定性を有していることから多くのユーザーに採用されてきた。近年もテレビサイズの大型化や4Kテレビに代表される高精細化が進んでいることから、光学特性が良好で寸法安定性が優れている同社の位相差フィルムへの需要が増加してきている。また、液晶テレビ市場(面積ベース)は今後も安定して成長していくと予想されることから、今回、能力増強を決定した。
投資場所は、氷見市の既存工場内で生産能力は3千万㎡/年。2015年4月の量産開始を目指します。この工場には液晶テレビ用位相差フィルムの生産ラインを4系列保有(合計生産能力は6千500万㎡/年)しており、今回の第5系列稼働後は合計9千500万㎡/年の能力になる。
2014年01月20日