電気化学は1月20日、新規水力発電所を建設することに決定したと発表した。
新発電所は4月10日に経営計画「DENKA100」の戦略見直しにて発表した通り、更なる同事業の将来に向けた基盤強化を図るべく、次の100年に向けた取り組みとして調査・検討していたもの。
同社は創業以来の事業であるカーバイド、石灰窒素を始めクロロプレンゴムに至る石灰・カーバイド系の事業を現在でも基盤事業として展開しており、採掘権を有する豊富な石灰石に加え、水力を主体とする自家発電が競争力の源泉となっている。自家水力発電については、新潟県糸魚川市の「青海工場」近隣に、流れ込み式水力発電所15ヵ所(北陸電力との共同出資会社保有5ヵ所を含む。合計出力約11万kW)を保有している。
建設する水力発電所は、既設青海川発電所の上流に位置し、発電能力約8000kW、年間発電量約2600万kWhの見込みであり、当初20年間は発電した電力をすべて電力会社に販売する計画。今後、所定の申請及び設計作業を進め、平成27年に着工し、平成30年4月より送電開始する予定。投資額は約70億円。
建設に当たっては、周辺の環境に十分配慮しながら進めていくという。水力発電所は安定したクリーンな電源であり、寿命は100年以上とも言われており、同社はクリーンエネルギーの利用拡大に貢献できるものだとしている。今後も資源の有効活用に努め、環境に配慮した企業活動を通して社会貢献を果たしていく考えだ。
2014年01月21日