JSR、クラレ、ナフサ価格上昇で
合成ゴム各社の値上げが続いている。すでにエラストマーやクロロプレンゴムの価格を改定した電気化学工業・三井化学に続き、JSR、クラレが合成ゴム・エマルジョン製品の値上げを発表した。合成ゴム各社は同様の環境下にあり、この4社に続き値上げに踏み切る公算が強くなってきた。
JSRの値上幅は、SBRがキロあたり22円以上、BRが同27円以上、NBRが同21円以上、EPが同29円以上、IRが同36円以上、NVが同32円以上、NEが同29円以上、PN(粉末NBR)が同23円以上、TPVが26円以上、RBが同27円以上、DNRが同26円以上、TRが同25円以上、SISが同29円以上、PCLが同20円以上、一般産業用LTXが同21円以上となっている。2月1日納入分より実施する。
JSRは値上げ理由を、円安を背景としたナフサ、主原料、副原料、ユーティリティー費などの高騰に伴う、コストの上昇に対応するものとしている。
クラレも2月1日出荷分からエラストマー関連製品を値上げする。対象製品は、水添スチレン系エラストマー、TUポリマー、液状ゴム、トランス―ポリイソプレンゴム、イソブチレン系水溶性樹脂。値上げ幅は、キログラムあたりで国内向けが30円、海外向けが0・3USドルとなる。
また、三井化学も1月6日納入分から、エラストマー製品の値上げを発表している。国内向けがキロあたり20円以上、海外向けはトンあたり200USドル以上の値上げとなる。対象製品は三井EPT、タフマー、ビューロン、ルーカント、ノティオSN。同社は昨年10月1日納入分より、同様の製品を国内向けキロあたり15円以上、海外向けはトンあたり150USドル以上の値上げを実施しており、再値上げとなった。
電気化学工業も昨年12月1日出荷分より、クロロプレンゴムの価格をキログラムあたり30円値上げしている。