バンドー化学は1月22日、平成25年度「省エネ大賞」製品・ビジネスモデル部門において、同社が開発した平ベルト駆動システムが「資源エネルギー庁長官賞」を受賞決定したと発表した。
同大賞は、一般財団法人省エネルギーセンターが主催し、優れた省エネ活動事例および先進的省エネ製品またはビジネスモデルを表彰するもの。受賞したシステムの同社製品名はハイパーフラットドライブシステム(HFDシステム)。高い省エネルギー性が評価され、受賞に至った。
同賞の受賞式は、1月29日、東京ビッグサイトでのENEX2014「第38回地球環境とエネルギーの調和展」で行われる予定。同製品は、ENEX2014展示会場内アワードコーナーに展示される。
同製品の受賞テーマは、「新製品『ハイパーフラットドライブシステム』の開発と応用」。HFDシステムを送風機に取り付けた省エネ事例として、送風機メーカーのミツヤ送風機製作所と共同での応募となる。
送風機等の様々な産業機械の動力伝達用として利用できるHFDシステムは、平ベルトと蛇行制御デバイスを組み合わせてシステム化したもの。平ベルトの走行位置を自立制御させる蛇行制御デバイスにベルト張力を維持するオートテンショナを組み込むことで、ベルト蛇行や張力低下の問題を克服し、平ベルトの優れた特長を引き出したことにより、高い省エネルギー効果を実現した点が高く評価された。
HFDシステムの特長としては、「ベルト曲げ剛性が低くロスが少ないため、高い伝動効率による省エネ効果を実現(Vベルト比:消費電力を平均7%削減)」「ベルト厚みが薄く曲げによる歪が小さいため、逆曲げが可能となりコンパクト設計が可能。(Vベルト比:約40%減少)」「テンショナによる張力付与により、長寿命化とメンテナンスフリーを実現。(Vベルト比:約3倍の寿命)」「長寿命化とベルトの重量低減により、産業廃棄物が減少(Vベルト比:約50分の1に減少)」「フラットプーリ伝動なのでプーリ出入時の振動・騒音が殆ど生じないことにより、低振動・低騒音を実現」の5点が挙げられている。
同社グループは従来から事業活動で使用するエネルギーの削減や省エネ製品の開発等、環境にやさしい事業活動を推進しているが、今後もHFDシステムのさらなる普及を図り、産業機械の省エネに貢献していく方針。
2014年01月23日