新興国への展開続く
2013年下半期も、ゴム関連企業の海外進出が続いた。本紙がまとめた海外進出状況によれば、中国への進出が戻りつつあることに加え、経済が堅調な米国、東南アジア諸国・インド・メキシコ・ブラジルなど新興国への展開が、上期を上回るペースで行われた。件数では工業用品メーカーの動きが目立っている。
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【タイヤ】
◆横浜ゴム
横浜ゴムは9月23日、米国ミシシッピ州ウエストポイントでトラック・バス用タイヤ工場の起工式を開催した。新工場は2015年10月からの操業を予定している。年間100万本以上のタイヤを生産する計画。
◆住友ゴム
住友ゴム工業は10月3日、ブラジル工場の本格稼働をスタートした。アジア圏外での工場設置は初。生産品目は自動車用ラジアルタイヤ。生産能力は13年末に日産2000本、14年末に日産8000本、15年末には日産1万5000本までに順次拡大していく。
◆ブリヂストン
ブリヂストンは10月4日、トルコの関連会社がアクサライ工業団地との間で、乗用車用ラジアルタイヤ工場(新工場)の建設地となる土地の取得に関して合意したと発表した。
◆ブリヂストン
ブリヂストンは10月15日、2014年3月の操業開始を目指し、子会社がベトナムで建設を進めている、乗用車用ラジアルタイヤの新工場の生産能力増強を決定したと発表した。
◆住友ゴム
住友ゴム工業は11月2日、インドのアポロ社から、アポロ南ア社を買収する取引を完了したと発表した。買収金額は、6000万USドル(約60億円)。
◆東洋ゴム
東洋ゴム工業の米国タイヤ生産子会社は12月6日、新工場棟の起工式を行なった。年産250万本規模の製造能力増強を見込んでいる。
【原材料】
◆ランクセス
ランクセスは7月4日、ロシアで同社初となる製造プラントの開所式を開催した。同社の完全出資子会社であるラインケミーが、ロシアおよび独立国家共同体(CIS)市場に自動車・タイヤ産業向け予備分散ゴム薬品を製造する。