企業特集 水口製作所 低価格と高精度の両方を実現

2014年01月27日

ゴムタイムス社

NCロール測定器が好調

 ㈱水口製作所(静岡県裾野市)は高精度の研磨スペックとコスト対応面の双方で現場のニーズを満たすゴムロール円筒研削盤を、世界各国で展開しているリーディングカンパニー。ゴムロール研磨機に特化したことにより、ゴムロール研磨機のノウハウにかけては世界最高水準を誇っている。 それを裏付ける重要なポイントのひとつに砥石がある。高精度のゴムロールの場合、研削時の発熱による変性に課題があるが、同社は砥石を独自に製作し、多様なゴム素材やロール形状に合わせた特殊な砥石を開発している。業界では砥石の種類と在庫の数量において高い評価を得ているという。

 また同社は早くからグローバル展開を開始。世界に「ミナクチ」ブランドとして支持され、同社の「LEO」シリーズの、中国を中心とした海外の納入実績は700台以上に上る。世界に支持された背景には、ユーザーのニーズに的確に対応し、それに応じた製品開発を不断に継続してきたことがあげられる。また同社がユーザから高い信頼を獲得できているのは、納入後の徹底したアフターサービスを行っている点。具体的には、同社では従業員を常に海外へ派遣するなど、ユーザーの現地指導やアフターサービスに注力しており、顧客満足の向上に努めている。

 最近の傾向として、他社製品の機械改造や修理の依頼が増えつつあり、対応しているという。

 今回、同社が注力するのは「NCロール測定器AKB―366」。

 一番の特長は高精度と低価格の両方を実現したこと。同測定器は世界最小クラスで最高峰を誇る。価格は366万円。直近では、販売が好調で着実に実績を残している。同測定器は管理者用途に開発されており、各作業場に導入されている。海外では日本人以外の作業者も多いこともあり、同測定器のメンテナンスフリー化を進めるとともに、現地作業者が対応できるようマニュアルも充実させている。またランケーブルやUSB等により、測定したデータを常時確認できることで、作業の徹底した効率化に貢献する。

 最近では、業界全体の不況の影響で海外工場の人件費の問題があるが、同測定器を導入することにより、海外工場で働く日本人駐在員の人員削減に寄与。同測定器が日本人駐在員の補助的要素として使用され、人件費のコストダウンにつながり、好評を得ているという。さらに、測定器のAKBシリーズ以外の測定器も精度とソフト内容の良さで連戦連勝の勢いを示すほど、同社のブランドの強さが伝わってくる。

 同社は今後も、技術力の絶え間ない向上で新しい製品を開発しつづけ、ミナクチブランドの価値をあげていき、ユーザーのニーズに徹底した対応と製品の高精度を追求しながら、改めて国内外に製品力をアピールしていくとしている。

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