バンドー化学の2014年3月期第3四半期連結決算は、売上高は695億700万円で前年同期比7・6%増となり、営業利益は47億2300万円で同57・0%増、経常利益は53億2100万円で同55・1%増、四半期純利益は38億8200万円で同102・3%増となった。
同社グループは10年後のあるべき姿を描き、それをもとに当面の5年間で何をすべきかを設定した、新しい中期経営計画「Breakthroughs for the future」(未来への躍進)に沿って、アジア地域における市場開拓の促進、収益力強化のための原価低減活動の促進などに取り組み、結果増収増益となった。
ベルト事業の自動車用伝動ベルト製品は、補機駆動用伝動ベルトについては、国内の自動車生産台数の増加と海外における需要拡大によって、前年同期に比べ販売は増加。また、補機駆動用伝動システム製品についても、一方向クラッチ内蔵プーリ(バンドー・スムース・カップラー)の販売が寄与し、前年同期に比べ増加した。一般産業用伝動ベルト製品の産業機械用伝動ベルトについては、国内での販売は微増だったが、アジア地域では市場の拡大に伴い、前年同期に比べ販売が増加した。搬送ベルトのコンベヤベルトについては、主要需要先である鉄鋼向け、石炭火力発電所向けが堅調で、セメントや砕石向けも需要が増加。軽搬送ベルトについては、アジア地域での拡販と加工拠点の強化が奏功し、前年同期に比べ販売が増加した。これらの結果、同事業の売上高は596億3000万円で同9・9%増、セグメント利益は43億円で同32・8%増となった。
エラストマー製品事業の電子写真出力機器部品では、クリーニングブレードは主要顧客の内製化の影響を受け、販売は前年同期に比べ大幅に減少したが、高機能ローラの販売については、新規案件の獲得により販売が拡大した。機能フイルム製品は、住宅着工件数の増加にともない、建築用化粧材は前年同期に比べ販売が増加。また、新製品を投入した装飾表示分野も前年同期に比べ販売が増加した。これらの結果、同事業の売上高は92億4500万円で同2・3%減、セグメント利益は2億4700万円(前年同期はセグメント損失1億2000万円)となった。
その他事業については、ロボット関連デバイス事業のほか、太陽光発電事業などにより、当事業の売上高は16億7900万円で同49・4%増、セグメント利益は9500万円で同14・5%増となった。
通期の連結業績見通しは、売上高が920億円で前期比7・3%増、営業利益が56億円で同36・8%増、経常利益は60億円で同25・5%増、純利益は40億円で同59・4%増を見込んでいる。
2014年02月06日