アキレスの第3四半期 円安響き増収減益に

2014年02月17日

ゴムタイムス社

 アキレスの2014年3月期第3四半期決算は、売上高631億2200万円で前年同期比4・9%増、営業利益は12億7400万円で同24・0%減、経常利益は17億3100万円で同18・7%減の増収減益となった。四半期純利益は9億9200万円で同6・8%増。
 企業価値の増大を目指し、ブランド商品の育成と拡販、独自技術を生かした新商品開発、新規顧客のコストダウンに取り組んだ結果、売上は伸びたものの、円安の進行と原油価格の高止まりが、原材料・エネルギー・輸入製品価格の上昇に大きく影響を与え、利益を圧迫した。
 セグメント別では、シューズ事業のうち、ジュニアスポーツシューズのトップブランド「瞬足」は、主力であるランニングカテゴリーに、野生動物をモチーフとした「エスチーター」を投入して好評を得たことなどにより、前年に大きな注目を集めた「瞬足ダンス」の市場一巡化の影響をカバーし、ほぼ前年並みの売上となった。
 高機能スーパークッション「ソルボ」を搭載した「アキレス・ソルボ」は、婦人向け新商品が好調に推移したことに加え、昨年発売した「■●▲Designs(フォートゥースリーデザインズ)By AHHLLES SORBO」が好評で、前年売上を上回った。
 この結果、シューズ事業の売上高は138億5400万円で同2・6%増となったものの、円安と原油価格の高止まりにより、セグメント利益は5億4800万円で同45・3%減となった。
 プラスチック事業のうち、車輌内装用資材は、昨年後半からの国内需要回復に加え、中国市場での受注も堅調に推移し、円安の影響もあって前年売上を上回った。
 フイルムは、一般用は堅調に推移したが、海外向け工業用の在庫調整の影響などにより、前年の売上に比べ減少。農業用は好調に推移し、国内事業全体では前年売上を上回った。北米事業では、文具用の不振があったが、医療用が好調に推移したことに加え円安の影響もあり、売上は前年に比べ増加した。
 建装資材の床材・壁材の売上は、堅調な新設住宅着工とリフォーム需要を背景に前年実績を上回った。
 引布商品の売上は、前年実績の防災対策品であるテント関係の特需がなかったことから、前年を下回った。
 この結果、プラスチック事業の売上高は284億900万円で同6・1%増、セグメント利益は9億9300万円で同5・0%増となった。
 産業資材事業のうち、ウレタンは、家具用・寝具用・日用雑貨用など主力製品が好調に推移したことに加え、車輌用も
好調を維持し、前年売上を上回った。
 断熱資材は、ボード製品が戸建分野向けの製品を中心に拡販が図れ、パネル製品については畜産施設向けが好調に推移、スチレン製品も鋳造用途などを中心に拡販が図れ、前年に比べ売上が増加。
 静電気対策品の売上はスマートフォン向けの需要増と海外関係での伸長により、前年実績を上回った。
 これにより、産業資材事業の売上高は208億5800万円で同4・9%増、セグメント利益は 13億2500万円で同9・5%減となった。
 通期業績予想については、前回公表の数値に比べ売上高は上方修正したものの、利益についてはいずれも下方修正。売上高は870億円で前回予想に比べ3・6%増、営業利益は16億円で同27・3%減、経常利益は22億円で同12・0%減、当期純利益は13億円で同13・3%減となっている。

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