住友ゴム GYの合弁解消申入れ

2014年02月14日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業は2月13日、米グッドイヤー社より両社のアライアンス契約、合弁事業解消の申入れ、及び国際商業会議所に対する仲裁申立てがあり、同会議所から正式な通知を受領したことを明らかにした。同社は、対応を慎重に検討した結果、解消申入れ及び申立てを受け、真摯に対応することを決定した。

 池田社長 「交渉に応じる用意ある」

 住友ゴムは1999年以来、米グッドイヤー社との間でのアライアンス契約にもとづき、欧州及び北米でのタイヤ製造・販売の合弁会社ならびに日本でのタイヤ販売の合弁会社の運営、タイヤ技術の交換促進、及び購買のための合弁会社の運営を進めてきた。
 同日開かれた決算発表席上での合弁解消申入れにおける池田育嗣社長との質疑応答は次の通り。

 真摯に対応とは解消に向けて交渉していくということか。
 「グッドイヤー社が強く望むならば解消交渉に応じる用意があるということが今の時点で言えること」

 提携解消の時期は。
 「仲裁となると、通常、数年かかる。3年かかったとしても、今のアライアンスは続くことになるが、時期についてはまだはっきりと言えない。両ブランドの取り扱いについても交渉の結果次第である」

 なぜ今、提携解消なのか。
 「私どもも真意はわからない。1999年にグッドイヤー社とアライアンスを結んだ当初は日米欧がタイヤの主力市場であり、当社の海外工場はインドネシアだけであったが、その後、真のグローバルプレイヤーになるということで、中国、タイ、ブラジル、トルコ、南アフリカと各地で生産拠点を拡大してきた。
 また、ファルケンブランドは欧米でもシェアを伸ばし、インドでも伸ばしつつある。このように日米欧のジョイントベンチャーのテリトリー以外での競争関係が増えてきているのは事実で、アライアンスのメリットをグッドイヤー社があまり感じなくなってきたのではないかということが想像される」
 「我々はアライアンスに対し、尊重しながら活動してきたが、当然のことながら日米欧以外ではコンペジターである。アライアンス解消により新しい市場での挑戦がしやすくなるだろうし、また、アメリカ、ドイツなどの海外の新車用メーカーにもシェアを伸ばすことができることが予想される。これはすべてこれからの話し合いの中で進めていくことになる」

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