ブリヂストンは2月13日(米国東部時間)、米国司法省との間で、自動車用防振ゴムの販売に係る競合他社とのカルテルに関し、同社が米国独占禁止法(反トラスト法)に違反した事実を認め、罰金4億2500万米ドル(約447億9000万円)を支払うこと等を内容とする司法取引に合意したと発表した。
同社は12年5月より米国司法省が非公開で進めてきた自動車用防振ゴムに関する調査を通じて、01年から08年の間に同社従業員が米国独占禁止法に違反する行為を行っていたことが明らかになった為、米国司法省との間で司法取引契約を締結することとした。同社は11年にもマリンホース販売をめぐる価格操作で摘発を受けている。
同社によると社内取締役全員及び関連執行役員は今年3月に支給される予定の賞与全額を辞退し、代表取締役は月次報酬の50%を6ヵ月、関連執行役員は月次報酬の25%を6ヵ月の自主返上を行う。
また、関係者に対しては社内規則に従って厳正な処分を実施した上で、コンプライアンス教育の強化、ガバナンス体制の改革、不正行為防止の為の規程新設などの種々の施策をより強化し、国内外の全てのグループ会社においてガバナンス・コンプライアンス体制の徹底を図るとしている。
これに伴い13年12月期決算において、447億9000万円を特別損失として計上する予定。13年12月期通期連結業績予想の修正はない。
米司法省は自動車部品カルテルをめぐり独占禁止法(反トラスト法)違反容疑で広範な捜査を進めてきた。昨年9月には三菱電機、日立オートモティブシステムズ、山下ゴムなどの自動車部品メーカー9社と東洋ゴム工業の幹部1名ら計2名が総額7億4000万ドル(当時のレートで約732億円)超の罰金を支払う司法取引に同意したと発表している。
2014年02月14日