昭和ホールディングスの2014年3月期第3四半期連結決算は、売上高は64億9270万円で前年同期比21・4%増、営業利益は4871万円で同91・0%減、経常利益は1億5258万円で同78・6%減、四半期純損失は1687万円(前年同期は四半期純利益1億1738万円)となった。
主にファイナンス事業において、営業拡大により新規契約数が急速に拡大し、売上高は急速に拡大基調となった。スポーツ事業においても「スポーツコミュニティを元気にする」を使命とした取り組みにより堅調に推移し、ゴム事業およびコンテンツ事業においては固定費の逓減、有効活用による体制強化を図っているが低調に推移した。
セグメント別の業績は、ファイナンス事業の同第3四半期累計期間における業績は、増収であったものの減益となった。これは同社ではGroup Lease PCL・の基準とは別に同社独自基準での貸倒引当金の算定を行っていることから引当金を積み増すなどしたことによるもの。タイ現地では営業拡大が進んでいるものの、タイ経済の減速ならびに政治情勢の不安定化も鑑みて抑制的な営業拡大が進んでいる。また、ASEAN進出に伴いカンボジア事業等において投資的費用を投下している。ファイナンス事業においては、タイ国内で抑制的、タイ国外で積極的な事業活動を展開した。タイ国内では積極的な成長追求の経営方針のもと新規契約数が急速に拡大したが、経済情勢と政治情勢に対応して、同第2四半期連結会計期間よりリスクマネジメントを重視しており、高水準ではあるものの営業拡大を抑制している。同第3四半期連結会計期間においては売上高は抑制的な増大となった。同時にファイナンス事業においては、平成24年3月にARFCビジョンとして事業地域をASEAN全域に拡大する方針を発表し、現在ではカンボジア王国での事業展開を開始した。カンボジアにおける事業においては同第3四半期連結累計期間においては未だ損失が続いているが、既に営業拠点の全国展開を終え、且つ新規事業である農機具分野ファイナンスもテスト的に開始した。これらも含め、ASEAN全域展開のために、人件費の増加、新事業展開のための一部先行投資的な費用を投下している。この結果、売上高は36億2276万円で同84・9%増、セグメント利益は3億8901万円で同45・1%減となった。
スポーツ事業は、同社連結子会社のショーワスポーツならびにショーワコーポレーションは前連結会計年度において、「スポーツ事業中期経営計画アクセルプラン2012」を掲げ、「スポーツコミュニティを元気にする」事を使命とし事業開拓している。ソフトテニス人口の減少傾向にある中、主力商品であるアカエムボールは、同売上増を達成し利益拡大に貢献した。また、同社ウエアーブランドである「ルーセント」の販売は苦戦を強いられたもののルーセントテニスクラブ運営部門そして工事施設部門において前年同期を上回る売上を達成した。会社分割により現在の体制となって以来、製造面での効率化が先行し、同第3四半期連結累計期間においては売上増が伴ったもの。この結果、売上高は10億5330万円で同2・0%増、セグメント利益は1億6994万円で同5・7%増となった。
コンテンツ事業は、減収減益となった。売上高については、同第3四半期連結会計期間においては過去1年間程度進めてきた営業改革が功を奏し前年同期と比べ増加したものの、同第3四半期連結累計期間ではカードゲームのロイヤリティ収入が前年同期と比べ低調となったこと、エンターテインメント関連の書籍類の編集事業についても前年同期と比べて出版点数が減少となった影響から減収となった。音楽及び関連商品については比較的堅調に推移したが、全体では3・7%の減収となった。この結果、売上高は4億で同3・7%減、セグメント利益は9224万円で同14・0%減となった。
ゴム事業は、同第3四半期連結累計期間においては、特に工業生産設備投資の低迷が続いており、食品医療用品部門の売上高は前年同期を上回ったものの、特に既存顧客からの受注が低迷する主力のライニング部門および工業用品部門の売上高が減少し、事業全体ではセグメント損失を計上した。この結果、売上高は13億518万円で同15・5%減、セグメント損失は7695万円(前年同期は営業利益161万円)となった。
通期の連結業績予想は、売上高が87億円で前期比17・5%増、営業利益が7億円で同7・7%減、経常利益が7億5000万円で同19・3%減、純利益が7000万円で同31・3%減を見込んでいる。
2014年02月18日