ブリヂストンの2013年12月期連結決算は3兆5680億9100万円で前期比17・4%増、営業利益4381億3100万円で同53・2%増、経常利益4347億9300万円で同52・5%増の増収増益となった。
営業利益については、北米や中国などでタイヤ販売が好調だったことに加え、円安効果(1140億円)と、天然ゴム価格の下落(1000億円)が増益要因となり、2期連続で過去最高益を更新した。
一方、当期純利益については、米国司法省との独禁法に関する司法取引により478億円、トラック・バス用タイヤのリコールに関する費用225億円などを特別損失として計上したため、2020億5300万円で同17・7%増にとどまっている。
セグメント別では、タイヤ部門は魅力ある商品のグローバルな投入、戦略商品と位置付ける分野やスペック最適化など基盤競争力の強化を進めるとともに、地域ごとの需要変動に迅速に対応した。
日本では、乗用車と小型トラック用タイヤの販売本数は、市販用が増加した影響で前年を上回り堅調に推移。トラック・バス用タイヤの販売本数は、前年を上回って好調に推移した。
米州では、北米タイヤ事業で乗用車と小型トラック用タイヤの販売本数が前年を上回り順調に推移した。トラック・バス用タイヤの販売本数も、前年を上回る好調さだった。
欧州では、乗用車と小型トラック用タイヤの販売本数が前年を下回ったものの、トラック・バス用タイヤの販売本数は、前年を上回る水準で好調に推移した。
アジア・大洋州では、乗用車と小型トラック用タイヤの販売本数が、市販用が増加した影響で前年を上回り好調に推移。トラック・バス用タイヤの販売本数は、前年を上回り好調に推移した。
中国では、乗用車と小型トラック用タイヤ、トラック・バス用タイヤの販売本数が前年を大幅に上回った。
特殊タイヤについては、建設・鉱山車両用ラジアルタイヤの販売量が前年並みに推移した。
この結果、タイヤ部門の売上高は3兆369億円で同19%増、営業利益は3994億円で同53%増となった。
多角化部門は売上高5462億円で同9%増、営業利益は国内事業の利益増加の影響により385億円で同51%増となっている。
14年の通期業績予想については売上高3兆8000億円で同6%増、営業利益は4600億円で同5%増、経常利益は4420億円で同2%増、純利益は2850億円で同41%増となり、3期連続で最高益を更新する見込み。
売上高はタイヤ販売数量の増加に加え、円安効果により増収。営業利益はタイヤ販売増などに伴う販管費の増加、天然ゴム価格の上昇、減価償却費の増加などがあるものの、戦略商品の拡販を含む販売数量の増加、円安などでカバーして増益になると予想している。
所在地別では、日本では売上高1兆2900億円で同2%増、営業利益は2000億円で同9%減となる見込み。特殊タイヤ事業でソリューションを含めた総合力で他社を凌駕し、加工品事業では同社グループのリソースを最大に活用した成長を目指す。
米州では、量と利益のバランスを取りつつ市場でのプレゼンスを強化することで、売上高1兆7900億円で同8%増、営業利益は1670億円で同7%増を予想している。
欧州については、数量増とそれに伴う生産性の改善、コスト削減施策により、売上高4400億円で同4%増、営業利益1670億円で同315%増となる見込み。
その他地域は、成長市場でプレゼンスを向上させていくとともに、増産プロジェクトを着実に実行し、需要増に対応した供給体制を確立。これにより、売上高9400億円で同9%増、営業利益935億円で同17%増を予想している。
2014年02月24日