ニチリンの2013年12月期連結決算は、売上高は445億2200万円で前年同期比18・2%増、営業利益は35億1900万円で同200・2%増、経常利益は39億9600万円で同160・2%増、当期純利益は21億3000万円で同192・0%増となった。
売上高は為替の円安基調やニチリン(タイランド)の子会社化等により増加、純利益は年金資産消失損45300万円(同社が加入している兵庫ゴム工業厚生年金基金によるAIJ投資顧問の運用で生じた損失の同社負担額)の計上も含めおよそ3倍の増加となった。
地域別の業績は、日本では国内四輪車生産は、エコカー補助金終了の影響により大幅に減少していたが、7月から増加に転じ10月以降は前年同期を上回る状況が続いた。売上高は為替の円安基調により283億2300万円(前年同期27億64400万円)となり、利益面においては、生産性の改善効果もあり、営業利益は11億1100万円(前年同期1億8200万円)となった。
北米では、自動車市場の回復により、売上高は113億4900万円(前年同期87億1100万円)となり、営業利益は5億4700万円(前年同期1900万円)と好調に推移した。
中国では、日本車の不買運動により厳しい状況が続いていたが、10月以降、生産・販売ともに回復した。売上高は為替の円安基調もあり86億1500万円(前年同期62億5900万円)となり、営業利益は、原材料や労務費の上昇があったが7億1500万円(前年同期5億1500万円)となった。
アジアでは、二輪車・四輪車市場が概ね好調に推移したことや、ニチリン(タイランド)の子会社化等により、売上高は81億5300万円(前年同期42億9100万円)、営業利益は15億6200万円(前年同期5億4400万円)と好調に推移した。
欧州では新規受注効果により、売上高は15億5700万円(前年同期10億9300万円)となったが、営業損失3300万円(前年同期は営業損失7300万円)にとどまった。
2014年通期の連結業績予想は、売上高が470億円で前期比5・6%増、営業利益は40億円で同13・6%増、経常利益が44億円で同10・1%増、純利益が23億円で同7・9%増を見込んでいる。
2014年02月20日