建築物の地震対策には「耐震」「免震」「制震」の3種類がある。壁や柱など躯体の強度を上げて地震の力に耐えるのが「耐震」。躯体に「制震装置」を組み込んで地震の揺れを吸収するのが「制震」。もう一つの「免震」は、建物と地盤を切り離して地震の力を建物に伝わりにくくすることが基本的な原理だ。
地震が多発する日本では、古くから地震に対応する建築への研究が進められてきた。免震構造に関しては、すでに1891(明治24)年の建築学会で河合浩蔵氏が「地震ノ際大震動ヲ受ケザル構造」という論文を発表し、丸太を縦横に数段積み重ねた上に造る建築物のアイディアが示されている。
その後、技術研究と開発が行われ、ヨーロッパを中心にしてゴム支承や積層ゴムアイソレーターの開発が進んだ。
2014年02月24日