東海ゴム工業は自動車の防振ゴムで培った技術を基に、住環境分野やインフラ分野などで制震・免震に関する多様な製品を開発している。
住環境分野の制震装置としては、地震対策用の「TRCダンパー」と交通・生活振動対策用の「マルチタイプTMD」がある。
TRCダンパーは、木造戸建て住宅向けと、オフィスビル・マンション向けに分かれ、さらに木造住宅向けには新築用とリフォーム用がある。木造住宅向け製品の特徴は、新築用が国交省大臣認定の「壁倍率」を、リフォーム用についても日本建築防災協会の技術評価を取得しており、新築・リフォームともに公的な認証・評価を得ている。
13年度については、新築・リフォームを合わせ、棟数換算で月350棟ほどの実績が見込まれており、12年度との比較では1・8倍の伸びとなっている。地域としては、東京・大阪・名古屋の大都市圏が中心で「地震対策といえば従来は耐震であったが、東日本大震災で繰り返しの地震や余震がクローズアップされたことで、制震に対する関心が高まった」と同社では話している。
14年度についても、今年度比120%ほどを見込んでいる。住宅需要は消費税増税の反動があると見られているが、同社では新規の開拓により、増税による反動以上に増やしていく考えだ。
一方、マルチタイプTMDは大手ハウスメーカーの鉄骨3階建て商品に採用されており、
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