1885年(明治18年)に創業したニッタは、わが国初の伝動用革ベルトを製造して以来、120年以上にわたり幅広い分野で工業用品を提供し続けている。
橋梁用分野では、約40年前に米国から技術導入して生産・販売を開始した橋梁用伸縮装置「トランスフレックス」や、大型橋梁用伸縮装置「ワンダーフレックス」などを主力とする他、乾式止水材「バリアレックス」、橋梁用ゴム支承を展開。
建築用では鉛入り積層ゴム支承(LRB)のゴム体を免震装置メーカーにOEM供給している。
最近の需要動向としては、高速道路網の整備が進み、橋梁や高架橋の新設需要は減る傾向にある。それに代わる形で延命化・長寿命化が国策として進められており、「10年後には、補修の予算が新設を上回るだろう」(同社)と捉えて、補修に特化した製品を市場に投入している。
東日本大震災後の震災復旧工事については、被災した各地の橋梁・高架橋の復旧工事が続く中で、橋梁架け替えや新設などの全面復旧工事が、ようやくこれから始まる状況。震災時には、ほとんどの橋梁支承が破損せずに免震効果を発揮しており、評価は高まっているという。
同社が橋梁用免震支承で注力する「ホールインワン支承」は、元々補修専門業者と共同で研究開発した製品。
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