バンドー化学は3月11日、精密研磨フィルムTOPXのニューラインナップとして、光通信コネクタの仕上げ研磨に使用される精密研磨フィルム「TOPX S035」を発売したと発表した。
同社は2005年にオプトエレクトロニクス向けに固定砥粒タイプの精密研磨フィルムTOPXを製品化し、精密研磨市場に参入しているが、光通信技術はデータセンター・映像配信・さらには携帯電話の通信トラフィックの増大に対応して、ますます大容量通信としての技術革新が進んでおり、研磨加工精度もミクロンレベルからナノレベル、オングストロームレベルへと急速に高度化している。このような中、光通信用コネクタにおいて要求される高度な加工精度に対応すべく、仕上げ研磨に使用されるシリカフィルムに改良を加え、従来製品の特長を生かしながら低い研磨荷重でも研削力を維持・向上させることで、光通信コネクタ製造時の加工時間短縮や品質安定に寄与する精密研磨フィルム「TOPX S035」を開発した。
製品の特長は、加工時間を短縮した点。研削力が向上したことにより、従来製品では仕上げ研磨に約60度の時間がかかっていたが、約30秒程度への短縮が期待できる。また、加工時間の短縮により、研磨フィルムの長寿命化が期待できる。
さらに、光通信コネクタの重要な品質特性であるファイバー高さ(Fiber Height)の変化が少なく、高精度な研磨をすることが可能。また、研磨回数に影響されず、安定した研磨をすることができる。
販売目標は、初年度約1億円、2017年約3億円の販売を目指す。
2014年03月11日