日本試験工業会がまとめた試験機の販売高推移によると、ゴム・樹脂用試験機が含まれる材料試験機の販売高は、04年の約300億円から07年の450億円程度まで右肩上がりで伸びたが、リーマンショック後の09年に、04年の水準まで落ち込んだ。
その後、再び上昇し、11年には300億円台の後半まで回復、12年は微減という状況だ。
ゴム・樹脂用試験機は、例外はあるものの、自動車やタイヤメーカーの生産現場および生産現場に併設するラボで使用するものと、R&D部門で使われるものに大別できる。
前者では、操作が簡単でヒューマンエラーを極力避け、作業効率を向上させることができる、自動化・単純化を進めた試験機が求められるようになっている。
特に、日系企業の海外進出が加速する中で、そうした機能がますます重要視されるようになっている。
一方、後者は、高機能・高精度・高付加価値を追求した装置である。国内でも生産現場・ラボ向けの製品の需要は多いが、最近では、生産は海外で、R&Dを国内で、という動きがあることから、どちらかといえばR&D用の需要が増える傾向にあるという。
試験機メーカーには、生産工場・ラボ向け装置の開発に特化した企業もあれば、R&D向けの製品に注力しているところ、あるいは両方に対応している会社もあり、得意とする分野も異なるなど様々だ。
ただし、共通しているのは、製品納入後のアフターサービスを始めとする各種サービスの拡充を図っていることで、これにより、顧客の信頼を勝ち得るとともに、新規顧客の開拓に繋げている。
2014年03月17日