BASF アジアでリサーチイニシアチブを発足

2014年03月19日

ゴムタイムス社

 BASFは3月18日、日本、韓国、中国のトップクラスの7大学/研究機関とともに「先進材料オープンリサーチネットワーク:Network for Advanced Materials Open Research(NAO)」というリサーチイニシアチブを発足させたと発表した。
 この取組みは研究者/科学者たちが幅広い用途に向けた新素材の開発を協力して行う。第一段階において注力する分野は自動車産業、建設産業、洗剤・洗浄剤産業、水処理産業、風力エネルギー産業向け製品。
 アドバンスマテリアル・システムリサーチ プレジデントのクリスチャン・フィッシャー氏は「この活動はグローバルな研究活動のさらなる推
進を目指すBASFの戦略において重要な一歩です」と述べている。
 BASFは2020年までに研究活動の50%をヨーロッパ以外の地域で行う計画で、その25%はアジア太平洋地域で行う予定。
 BASFでは現在、ヨーロッパの「先進材料・システム共同リサーチネットワーク:Joint Research Network on Advanced Materials and 
Systems(JONAS)」や、北米の「北米先進材料リサーチセンター:North America Center for Research on Advanced Materials(NORA)」など、世界各国で同様の取組みを展開している。
 今回のリサーチイニシアチブには、日本の京都大学、中国の北京化工大学、北京理工大学、復旦大学、清華大学、長春応用化学研究所、韓国の漢陽大学校が参加している。また、研究者たちはその他の教授6名やBASFの科学者で構成される科学委員会のサポートやアドバイスを受ける。BASFのアジア太平洋地域リサーチ代表シニア・バイスプレジデントカール‐ルドルフ・クルツ氏は「NAOのようなオープンな研究活動は、お客様とともに、そしてお客様のためにイノベーションを推進するというアジア太平洋地域戦略『grow smartly(スマートに成長する)』にも合致します。また同時に、アジア太平洋地域の若い研究者に対してもBASFの魅力を示すことに繋がります」と述べている。
 今回の連携では長期的視点に基づき、アカデミックパートナーたちと共同でアイデアやプロジクトを開発、発足させていく。
 すでにアジア太平洋地域で開始された研究プロジェクトもあり、その他のプロジェクトに関しても現在準備段階にある。韓国の漢陽大学校におけるプロジェクトでは風力産業で使用されるコンポジット・システムの劣化性を予測するモデリング・ツールの開発を行っている。また、中国・上海の復旦大学で現在進行中のプロジェクトではハイブリッド材料をもとにした新たな塗装システムの開発を行っている。

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