ミシュランは3月31日、ボーイング社の民間航空機の最新型であり世界トップセラーを誇るボーイング737 MAXの純正装着タイヤサプライヤーに選ばれたと発表した。
今後同社は、純正装着タイヤサプライヤーとしてNear Zero Growth(NZG)テクノロジーを採用した業界最先端の航空機用ラジアルタイヤを737 MAX 7および737 MAX 8型機に提供していく。
ボーイング社の民間航空機部門は、新しいエンジンを搭載するなどの改良を加えた737 MAXファミリーの2つの型式において、同社を純正装着タイヤサプライヤーとして認定した。737 MAX 8型機は2017年、737 MAX 7型機は2019年に運航を開始する予定。
今回、737 MAX装着専用タイヤのために、NZGテクノロジーを採用した最新世代のラジアルタイヤを開発する。同タイヤは各航空会社へのアフターマーケット用としても対応。現在、ボーイング社が各航空会社から受注している737 MAX 7、8型機はすでに合計1300機を上回っている。
同社航空機用タイヤ部門のオリジナルエクイップメント担当ディレクターであるボブ・ポワントン氏は、「ミシュランは、ボーイングの737ファミリーの将来世代に選ばれたことを大変誇りに思います。ミシュランは、お客様のコスト削減を可能にするソリューションの開発とイノベーションに力を注いでいます。NZGテクノロジーを採用したミシュランのラジアルタイヤは、長い耐用年数を提供し、お客様のTCO(総所有コスト)の削減に貢献します。」と語っている。
NZGテクノロジーとは、タイヤの成長を限りなくゼロに近づける同社独自の技術。航空機用タイヤは乗用車用タイヤなどに比べて高内圧で使用されるため、窒素ガス充填後および使用過程で寸法が増大する傾向がある。この成長を抑えることで、タイヤの耐久性を高める効果が期待できる。
NZGテクノロジーは、ボーイング737 MAX 7、8型機を運航する航空会社に対し、、特許取得済みのNZGテクノロジーにより、FOD(異物による損傷)耐性を最大50%向上、一般的なバイアスタイヤに比べ、20%以上の軽量化が可能なため航空会社の燃料節約を実現、一般的なバイアスタイヤに比べ、着陸回数を最大100%増加させ航空会社のメンテナンス時間の短縮を可能にする、の3点を約束するもの。
2014年04月01日