ブリヂストンは4月2日、ロシアに新たに建設する乗用車用ラジアルタイヤ工場の建設予定地で、鍬入れ式を実施したと発表した。
新工場は、2016年上期に生産を開始する。生産品目はロシア・CIS市場向けのウィンタータイヤをはじめとする乗用車用ラジアルタイヤで、生産能力は18年下期に日産約1万2000本となる予定。出資比率は同社90%、三菱商事10%。敷地面積は約81ヘクタール。従業員数は約800人(18年下期予定)。
鍬入れ式は、工場建設地であるウリヤノフスク州のセルゲイ・モロゾフ州知事および連邦・州政府関係者、工業団地関係者を招き行われた。
式典でははじめに同社代表取締役COO西海和久氏が挨拶を行い、「ロシア・CIS市場の需要の伸びに現地生産で対応し、高品質で安全な製品を提供することで、ロシアのモータリゼーションに貢献したい」と述べた。続いて新工場の運営を担うBridgestone Tire Manufacturing C.I.S. LLC(BMCIS)社長の谷川裕己氏が、今後の工場建設、事業立ち上げに対する意気込みを述べた後、参加者と意見交換を行い、親睦を深めた。
ロシア・CIS地域は、人口が約3億人にのぼる大きな市場。また新車販売も堅調に伸長しており、今後更なるタイヤ需要の伸びが見込まれる。その中で、今回の新工場は、現地での需要拡大に対応することを目的に建設されるもの。同社グループはこれまでにも小売チャネル網「Pole Position」の拡充など事業展開を進めてきたが、今回の新工場建設により、市場に近いところで商品を生産しタイムリーにユーザーに届ける体制を実現していく。
CISはCommonwealth of Independent States(独立国家共同体)の略で、ソビエト社会主義共和国連邦の崩壊後、旧ソ連諸国により結成されているゆるやかな国家連合体。
2014年04月03日