ゴム連合 第7期定期大会を開催 大会宣言に震災復興盛り込む

2011年09月06日

ゴムタイムス社
第7期定期大会のようす

第7期定期大会のようす

 日本ゴム産業労働組合連合(ゴム連合)は9月1~2日の両日、滋賀県大津市の「琵琶湖グランドホテル」で第7期2011年定期大会を開催した。今大会は「震災復興と魅力あるゴム産業に向けた取り組み」を進めることとし、これを大会宣言に採択した。任期満了に伴う役員改選では、北条敏明中央執行委員長が退任し、副委員長だった瀬尾進氏が委員長に就任、長澤明宏氏および弓取正道氏の両氏が再任、副委員長は3名から2名体制となった。

 定期大会は連合歌合唱で始まり、長澤副委員長が開会あいさつを述べ、議長団選出、登壇のあと議案審議に入った。
 北条委員長は冒頭あいさつで「震災の影響による生産量激変や節電への対応は言うまでもなく、原材料価格の高騰や円高、そして自動車産業の構造変化などはゴム産業の根幹にも影響する大きな問題。働く人の3人に1人が正社員ではなくなり、5人に1人が年収200万円以下、生活保護受給者が200万人を超える貧困社会が拡大する一方で、激化する低価格競争で安い人件費に流れていくのが実情。その間に立つ労働組合がどのように役割を発揮すべきか真剣に考えないといけない。自動車関連企業は、新興国の市場拡大で現地生産を加速させており、今後は国内外の労働力比較、人件費比較は当然のこととなり、最悪のシナリオを想定すると国内の空洞化に拍車がかかることを念頭において対策を講じる必要がある」と述べ、続けて「新生ゴム連合がスタートして6年が経過、ゴム産業の強み、弱みの把握を行ってきたが、各単組が自らの力量で取り組みを推進されていることは大きな成果だと思う。しかし、その成果を実感できているかといえば難しい面もあるようだ。東日本大震災という大きな国難に直面し、それを乗り越えようと頑張っている最中であり、ゴム連合としても引き続き支援を行い、魅力あるゴム産業づくりに努力していく」と結んだ。
 南雲弘之連合事務局長、落合清四ICEM―JAF議長、斎藤健一日本ゴム工業会業務第二部長、森田栄治厚労省厚生労働事務官、浜川武晴全労済全国組織事業本部主査、鹿又要一中央労金営業統括部担当部長が来賓として出席し、初日は代表して落合ICEM―JAF議長が祝辞を述べた。
 引き続き、第6期の一般活動経過報告および会計監査報告が行われ、満場一致で承認した。新規加盟組合については、オブザーバー加盟していたユニオン・ロイヤル労働組合が正式に加盟した。
 任期満了に伴う役員改選では、06年から5期(5年)にわたって中央執行委員長を務めた北条敏明氏が退任し、3名の中央執行副委員長から瀬尾進氏(横浜ゴム)が中央執行委員長に就任、長澤明宏氏(ブリヂストン)、弓取正道氏(西川ゴム)の両氏は副委員長再任となった。山本昭二書記長(東海ゴム)も再任された。
 瀬尾新中央執行委員長は就任あいさつで、北条前委員長の功績を称え「強いリーダーシップを発揮され的確な判断で活動を推進されてきた。私も前委員長を見習い、16名の新体制のもとで活動を進めていく」などと抱負を語った。
 退任役員顕彰では、北条委員長並びに07年から11年まで中央執行委員として活躍した熊田成美氏の両氏に対し、瀬尾委員長が表彰状と記念品を手渡した。
 大会2日目は午前8時30分から始められ、運動方針および会計予算に関する件などを審議、いずれも原案通り承認可決、ゴム連合の第7期がスタートした。
 このあと、大会宣言「ゴム連合に集うすべての人が力を合わせ、東日本大震災の復興と魅力あるゴム産業に向けたとりくみを進めよう」を採択し、議長団が降壇、参加者全員による「ガンバロー」三唱で定期大会は終了した。

 瀬尾新委員長が抱負語る

 瀬尾進氏はゴム連合定期大会で中央執行委員長に就任した。同氏はあらまし次の通り抱負を語った。
 北条前委員長は強いリーダーシップを発揮され、的確な判断でゴム連合の発展に貢献されてきた。私も前委員長を見習って、活動を進めていく。ゴム連合には1万人を超す大きな労組から数10人規模の単組まで幅広い組合が加盟しているが、各単組がゴム連合に入っていて良かったと言われるような活動を推進していきたいと思っている。
 お互いに助けること、思いやりをもって接すること、これらは労組の根本的な考え方であり、この精神に基づいて第7期定期大会で決定した16名の新役員体制のもとで積極展開していく。

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