日本ゼオンは4月14日、シンガポール ジュロン島において、子会社のゼオンケミカルズシンガポール社の溶液重合法スチレンブタジエンゴム(S―SBR)の製造プラントが本格的に商業生産を開始し、4月11日に現地で新工場の竣工式を開催したと発表した。
S―SBRは、世界的な環境への意識の高まりや国内外でのタイヤラベリング制度の導入などを背景に、急速な市場拡大が見込まれている低燃費タイヤ向けの原料として使用される合成ゴム。同社では、顧客のニーズに応えたS―SBR供給体制拡充のため、新たにシンガポールに製造プラントを建設し、2013年9月から運転を開始した後、品質の作り込みと操業の安定化を進めてきた。今回国内外の顧客から品質の高い評価を得、本格的な商業生産を開始するに至った。
同社はこのシンガポールを今後のゼオングループの重要な事業拠点として位置づけ、更なる生産の効率化並びに新しい事業展開に取り組んでいくとしている。
竣工式は、4月11日、プラントツアーおよび祝賀セレモニーを開催。来賓として、シンガポール経済開発庁(EDB)、ジュロン島土地開発公社、在シンガポール日本大使館をはじめ各方面から出席者があった。同社からは古河直純会長、田中公章社長以下10数名が参加した。
ゼオンケミカルズシンガポールは社長は平川宏之氏。シンガポール ジュロン島バンヤン地区に所在。生産品目はS―SBR、ブタジエンゴム(Li―BR)。新工場の生産能力は第一期が年産3~4万トン。
2014年04月14日