カネカは4月15日、高齢者が転倒した際の衝撃を低減させる衝撃吸収パッドが、大人用紙おむつ専門メーカーの光洋の「オンリーワンパンツにはるだけほねガード」に採用されたと発表した。
同社は衝撃吸収パッド付きインナーウェア「カネカヒッププロテクター」(婦人用)を2012年10月から発売している。同製品は布製下着と一体化された製品だが、今回初めて衝撃吸収パッド単体で、パンツ型紙おむつの側面部に面ファスナーではりつけるだけのものを提供することが可能となった。
高齢者が転倒した際の衝撃を低減し、装着時に利用者・介護者の手間もかからないのが「はるだけほねガード」の特徴。転倒骨折の可能性が高い人の中には、パンツ型紙おむつを着用している人も多数いる。現在市販されているヒッププロテクターは布製下着と一体化された製品が中心で、パンツ型紙おむつを常時利用している高齢者には下着との併用で装着の手間になる、着用時のごわつき感がある、などの不便な点があることが指摘されており、「オンリーワンパンツにはるだけほねガード」はこのような顧客の声に対応できる製品となる。
高齢者の増加に伴って、転倒による骨折の事故も増え続けており、その中でも発生件数が最も多く、ダメージも大きいのが大腿骨頸部骨折。発生件数は年々増加しており2007年の年間約14万人から2030年には約30万人にまで増えると推計されている。大腿骨頸部骨折は、車いすや寝たきりの状態に陥ることもあり、高齢者の自立した生活を妨げる大きな要因になっている
衝撃吸収パッドの材料には、同社が開発した衝撃吸収性に優れるイソブチレン系熱可塑性エラストマー「SIBSTAR」を使用している。
なお、4月17日から19日にインテックス大阪で行われる「バリアフリー2014」の同社ブース(小間番号:2―501)にて、「カネカヒッププロテクター」ならびに「オンリーワンパンツにはるだけほねガード」を出展する。
2014年04月16日