東海ゴム工業は4月25日、中国・天津市の自動車用内装品・制遮音材の製造・販売会社、東海化成(天津)汽車部品有限公司(略称:TCT)で新工場が完成したと発表した。
同社グループは、ウレタン発泡技術を活用し、運転時の静粛性を高めるエンジンカバーなどの「制遮音材」や、安全で快適なドライビングシーンを演出するヘッドレストやアームレストなどの「内装品」を自動車メーカーに供給している。TCTは、これらのウレタン事業を展開する同社子会社、東海化成工業㈱(本社:岐阜県可児郡御嵩町、略称:TCI)が2004年1月に設立した唯一の海外拠点であり、今年で設立10周年を迎える。従来の日系自動車メーカーに加え、現地自動車メーカーへの本格的な供給開始に合わせて、新工場の建設を進めてきた。
同地で開催した新工場完成と設立10周年を祝う式典では、政府や開発区、行政関係者をはじめ、取引先の日系・現地自動車メーカー及び仕入先、同社グループ従業員ら約70名が出席した。
同社グループを代表して、西村義明社長が「自動車産業の競争激戦区である中国市場での永続的な事業発展には、世界で通用する競争力が不可欠だ。今後も、高品質の製品を世界中に供給するグローバルサプライヤーになるための取り組みを続けていく」と、現地で10年間の事業継続と今回の新工場建設の意義を訴えた。
同社グループのウレタン事業は、TCIグループが御嵩町(本社工場)と神奈川県綾瀬市、大分県豊後高田市に製造拠点を保有するほか、海外ではTCTと東海ゴム工業の米国・タイ・ポーランドの各拠点で展開をしており、世界の主要な自動車市場への製品供給態勢を構築してきた。同社グループは、こうした事業基盤を強化することにより、グローバルサプライヤーの地位を確立していくとしている。
2014年04月25日