独ランクセスは4月30日、4月23日から4月26日まで中国・上海新国際エキスポセンターで開催されたアジア最大規模のプラスチック・ゴム工業見本市「チャイナプラス 2014」に出展したと発表した。
同社は酸化鉄および酸化クロム顔料の世界有数のメーカーとしてプラスチック業界向けの持続可能なカラーソリューションを紹介した。
同社の無機顔料は、比類のない色安定性、高い色強度、卓越した耐光性と耐候性を特徴としている。世界中で定評ある顔料「バイフェロックス」および「カラーサーム」は、プラスチック業界での利用をはじめ、過酷な温度環境下における用途に最適な選択となる。さらに同社の無機顔料は、最も厳しい環境基準に沿って製造されているため、あらゆる用途において持続可能なカラーソリューションを提供することができる。
中国はいまや世界最大のプラスチック生産国であり消費国となっている。プラスチックの着色に使用される顔料は、良好な分散性、着色力、高い熱安定性など複数の要求を満たす必要がある。
同社は、同見本市で高彩度を持つ新しい赤色顔料など、革新的な高品質製品群を紹介。新しいペニマンレッド法で製造されるこれらの黄味赤色酸化鉄顔料は既存の製品群を補完するとともに中国および世界の成長市場に提供され、同社のポジションを一層強固なものにしていくという。
赤色に加え、黄色、黒色、茶色も展示や持続可能かつ革新的な対応や解決方法および環境に配慮した最先端の製造工程を紹介。なかでも合成のマンガンフェライトブラックの「カラーサームブラック303T」は、卓越した耐候性、耐光性、着色力、色安定性を備えている。一定量の酸化マンガンを用いて改良されたことで、きわめて高度な熱安定性を示し、さらには塗料・塗装産業において必要とされるより厳しい要求を満たす。
その他にも、「カラーサームイエロー10」、「カラーサームイエロー3950」、「カラーサームグリーンGN―M」などを紹介。これらのグレードは、短い滞留時間や比較的低いせん断力下においても優れた分散性を発揮。溶解・分散が容易なため、着色が迅速に完了する。さらに、色移りをおこさず、非常に優れた耐光性と耐候性を備えている。
ランクセスは高品質の赤色酸化鉄顔料の最先端の新プラントを、中国東海岸に位置する寧波地区に建設している。ランクセスが改良したペニマン法による同プラントは、水処理と排ガス浄化の最適化によって高い環境性能を確保する。特に高エネルギー効率を特徴とする同プラントは、最新の環境基準に準拠するだけでなく、はるかに上回るように設計されている。同プラントの初期の年間製造能力は、2万5000トンを備えている。
スーチャン氏は「同プラントの稼働によって、ランクセスは環境に優しい、一貫した製造で、高彩度の黄味赤色顔料を提供する初の酸化鉄顔料メーカーとなります」とコメントしている。
色相や着色力において厳しい精度要件を満たす同社の高性能顔料は、マスターバッチ配合の際、色再現をより迅速にかつ容易で確実なものにしエネルギー効率の適正化を実現する。それにより色相調整の作業を最小限に抑えることが可能。業界でも有数の特性を持つ同社製品は、プラスチック業界の顧客に決定的な優位性をもたらすとしている。
年間製造能力35万トン超を有するランクセスの無機顔料(IPG)ビジネスユニットは、酸化鉄および酸化クロム顔料の世界有数のメーカー。グローバルの製造拠点の中心をクレフェルド―ユルディンゲン(ドイツ)に置き、約1500名の従業員を擁する同ビジネスユニットは、パフォーマンスケミカルズ部門に属している。
2014年05月01日