日本ゴム工業会は4月25日、資材関係の動向を発表した。
〈原油・ナフサ価格の推移〉
原油相場については、ウクライナ情勢などの地政学リスク、米国経済の堅調を背景に、WTIの月間平均値が2月以降、100ドルを超えている。
一方で、イラクとリビアの生産増加、中国での需要減少から、ドバイは104~105ドル台で推移し、両者の値差は縮小している。
ナフサ価格は、原油価格が100ドル以上で推移していることや、ナフサの代替として使用されるLPGの輸送価格が上昇していることから、アジア市況が上昇傾向にある。
1~3月の国産ナフサ価格は、為替が引き続き円安となっているため、7万1000円前後と2期連続での上昇が見込まれている。
ブタジエンのアジア市況は、合成ゴムなどの需要減もあり、3月は1200ドル台まで下落した。しかし、シェールガス開発に伴う供給減を背景に、米国で価格が上昇していることもあり、4月以降はわずかながら反転している。
ドルベースでの4月の前年同月比較では、ナフサが9・3%増となっているのに対し、ブタジエンは8・4%減となっており、両者の価格差は563ドルから364ドルに縮小している。
〈天然ゴムの東京相場・市中取引相場、生ゴム営業倉庫在庫の推移〉
産地では生産量が増加傾向にある一方、最大消費地の中国では
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