宇部興産と日立マクセルのリチウムイオン電池用塗布型セパレーター合弁会社・宇部マクセルとLG化学(以下「LG」)は、5月16日、LGが保有する塗布型セパレーターに関する特許ライセンス契約を締結したと発表した。
同契約により宇部マクセルは、リチウムイオン電池の主要部材であるセパレーターの基材をセラミックスで塗布する特許実施権を獲得する。
同社は2011年2月、宇部興産とマクセルの出資により設立された。ハイブリッド自動車や電気自動車用リチウムイオン電池、産業用リチウムイオン電池向けの高機能塗布型セパレーターの製造・ 販売を行っている。
供与を受ける特許は、LGの「Safety Reinforced Separator(SRS)」で、リチウムイオン電池の安全性の向上につながる重要なもの。セパレーターの基材をセラミックでコーティングすることにより、セパレーターの耐温度性能や機械強度を強化するものであり、リチウムイオン電池内部でのショート発生のリスクを大きく低減することができる。
同契約により、同社は高機能塗布型セパレーターのトップメーカーとして、技術力のさらなる向上をめざすとともに、リチウムイオン電池材料市場でのプレゼンス強化を図るとしている。なお、両社のライセンス契約の内容詳細は非公表。
2014年05月19日