「自動車技術展・人とくるまのテクノロジー展2014」が5月21~23日、横浜市のパシフィコ横浜で開催された。主催は公益社団法人自動車技術会。今回は国内外から過去最多となる491社が参加し、ゴム・樹脂関連企業では東海ゴム工業、NOK、旭化成ケミカルズ、宇部興産、サンワトレーディング、高分子計器などが出展した。
◆東海ゴム工業
東海ゴム工業は住友電工グループの1社として出展。防振ゴム製品の軽量化への取り組み、ホースモジュール開発、放熱する吸音材「磁気誘導発泡ウレタンMIF」などの技術・製品について説明を行った。
このうち防振ゴム製品の軽量化では、金属を樹脂に置き換えることと、解析技術による形状最適化設計で軽量化を図る方法を紹介。ホースモジュール開発では、同社グループの傘下に入ったダイテック社のモジュール製品生産技術とシステム評価技術に、東海ゴムの高機能ホース生産技術を組み合わせることで、顧客に組付け工数低減と高機能化の両立を提案できることをPRしていた。
◆NOK
NOKは、顧客ニーズにより独自のシール技術から派生して生まれた「ハブベアリングシール」「往復/搖動スプリングシール」「CVTプーリ部シール」などの製品群を展示した。
ハブベアリングシールは、燃費向上のため低トルク化が求められる中で開発されたもので、ハブベアリングシール技術によるリップ梨地を付与し、低トルクグリースを採用することで、トルクを最大40%低減することができる。往復/搖動スプリングシールは、リップ形状最適化によって従来に比べ高温・高圧化を図った製品。ディーゼルターボチャージャーや直噴高圧燃料ポンプ、燃料電池システムなどでの利用が考えられ、一部はすでに量産化されていることを紹介していた。
◆旭化成ケミカルズ
旭化成ケミカルズは、今回初めて出展した「自動車構造部材用マテリアル・コンポジットテキスタイル」を中心に展示を行った。
これは「布から自動車構造部材を成形」するもので、同社の樹脂応用技術と旭化成せんいの繊維技術が融合することで、従来の樹脂材料では達成できなかった高強度材料を開発したことにより実現した。具体的には、ポリアミド樹脂「レオナ」とガラス繊維で混織糸を作り、この糸で布を製造、これを型に入れ加熱溶融することによって成形品を製造する。
これにより、金属を使う場合に比べ、
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