横浜ゴムは5月28日、同社のタイヤシミュレーション技術が、ドイツのエッセンで開催されている世界最大級のタイヤトレードショーのひとつである「ライフェン2014」において、「イノベーションアワード」を受賞したと発表した。
27日に開幕を迎える「ライフェン2014」の前日となる26日に受賞式が行われ、ドイツにおけるヨコハマタイヤ販売会社であるヨコハマライフェン社の青木茂之社長が出席した。
受賞したのは同社と藤井孝藏教授(宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所)らの研究チームが開発した流体音響シミュレーション技術で、限りなく実スケールに近いレベルで路面上を回転するタイヤ周りの空気の渦流れ構造(乱流)とそこから発生する音響波(騒音)を捉えることに世界で初めて成功した。同技術により、これまで不可能だった走行中のタイヤ周りに生じる渦構造や音響波を精密に捉えることが可能となるため、通過騒音の低減や空力性能の向上に貢献する技術革新が期待できる。
イノベーションアワードは「技術/製品」「サービス/サービスコンセプト/プロセス最適化」「環境/資源保全」「自動車サービス」の4分野から構成されている。第三者の審査員が環境適合性、持続可能性、革新性、安全性など9つの基準で評価し、特に優れた取り組みを表彰する。今回、同社は「技術/製品」分野で受賞。地球環境の保全や同乗者および周辺生活環境への負荷低減を実現する先進性が特に高く評価された。
2014年05月29日