競争力ある製品で海外拡販
東北ゴム㈱(仙台市宮城野区・大西正哉代表取締役社長)は日立金属グループの一員として、工業用ゴムホースおよびゴムシート、エスカレータ用ハンドレール、OAローラなどの製品を提供している。
4月1日に組織を改編し、同社製品の販売およびサービスは日立電線商事㈱工業用ゴム統括部・工業用ゴム営業部で統括管理することになった。日立金属グループとして工業用ゴムに力を入れて取り組んでいくための改編であり、顧客に対してもさらに判り易い営業活動が展開できるものとされている。
13年度(14年3月期)のゴムホース事業の業績については、第1四半期に震災復興需要が本格化すると期待したものの、特にホースの需要は予想を大きく下回った。第2四半期以降に大口の案件を受注して挽回したが、前半の落ち込みはカバーできなかった。結果的には、売上・利益とも前年度比で微減となった。
震災復興需要に関しては「資材や人件費の高騰が進む中で、現場の労働者や工事案件の受け皿が増えない限り、急激に発注が増えるとは考えにくい。ただ、長い目で見ればかなりの需要があることは確かだ」(大西社長)と捉えている。復興が本格的に動き出せば、土壌改良や地盤改良などでホース関係の需要が伸びると見て、今後も動向を見極めながら対応する方針。
また増加が見込まれるインフラ老朽化の更新需要も取り込みたいとしている。
14年度の見通しについては、今年は消費増税の反動減が懸念されたが、4月は例年とほぼ変わらない実績だった。第2四半期以降にピークがあると見られ、通期では