【企業特集】加藤事務所 内外で原料・機械を販売 ゴム業界向けサイトも運営
ゴム業界向けサイトも運営
化学品・ゴム原材料・ゴム製品・ゴム機械の販売とコンサルタントを行っている㈱加藤事務所(東京都中央区 加藤進一社長)は、2000年に設立した。
加藤社長の長年に渡る業界での経験を基に、ゴム・化学品業界にニーズとシーズを紹介し、より良い原料・製品・技術を提供している。
またIT技術を用いて、今後のゴム・化学品業界に貢献したいと考えており、ゴム業界向けに、業界唯一のインターネットゴム総合サイト「ラバーステーション・ゴム情報リンク」を99年に開設。これまでに60ヵ国以上から80万件を超えるアクセスを記録している。
現在の主要取引先はブリヂストンを始めとするタイヤメーカー、フコクや鬼怒川ゴム工業など自動車部品メーカー、三菱商事、台湾のニーダーマシーナリーなど国内外の50社以上に上る。
13年9月期の売上高は11億円で、ゴム・化学品原料の販売が約6割、機械が3割程度という構成だ。社員数は常勤役員含め8人。
最近の売上の傾向としては原料も増えているが、それを上回る勢いで機械が伸びているとのこと。その理由として、澤木正春執行役員は「この2年ほどの間に、国内外で設備投資が活発になっている。台湾メーカーの機械を、国内の顧客に依頼されて、タイの日系企業に納入するというような例もある」と説明している。
原料と機械の両方を扱っていることも同社の強みとなっている。機械については、いい製品であれば比較的容易に大手メーカーが購入してくれ、その延長線上で原料の商談に繋がるのだという。
同社では現在、積極的に海外展開を行っている。最初に進出したのはインドで、現地企業と商社「インド・ジャパン・ポリマーズ」を設けるとともに、現地でゴムコンパウンドや顔料マスターバッチ等を委託製造させ、現地向けに販売をしている。
インド・ジャパン・ポリマーズは、インドに進出した日系企業に日本とアジアのゴム材料を販売するほか、インドのゴム材料を日本に輸入する業務を展開。現地企業向けのゴムコンパウンドの販売も増えている。インド製タイヤ機械の取扱いを始める計画もある。
また、インドネシアでは現地のゴム関係会社に日系企業の要求するレベルの製品を製造するための技術指導と営業応援を行っており、メキシコとブラジルでもゴム練り会社の日系企業向けの営業などを手掛けている。今後ベトナムでもタイヤゴム材料の供給を始める予定。