東レ・ダウコーニングは6月5日、同社の車載エレクトロニクス用の高熱伝導性放熱接着剤Dow Corning TC―2035(以下、TC―2035)が、半導体産業新聞(産業タイムズ社)が主催する「第20回半導体・オブ・ザ・イヤー2014」にて、半導体用電子材料部門における優秀賞を受賞したと発表した。
TC―2035は、電気自動車やハイブリッド車などに搭載する次世代パワーエレクトロニクスモジュールなどのように高温に曝される車載用途における熱マネージメントの水準を劇的に引き上げる製品。高い熱伝導性、放熱性、接着性を誇り、拡大する車の電装化ニーズに対応できる将来性が評価され、今回受賞に至った。同製品は3・3W/mKという優れた熱伝導率と50µmというボンドライン厚を達成することにより、熱抵抗を大幅に低減。2液加熱硬化型シリコーンである同製品は、DBCやHDI、低温同時焼成セラミックス(LTCC)、プリント基板といったさまざまな発熱基板に対して信頼性が高い接着が可能。さらに、200℃に達する高温下でも信頼性が高い熱伝導性放熱特性を有している。
「今回、TC―2035が半導体・オブ・ザ・イヤー2014の半導体用電子材料部門において、優秀賞を受賞したことを非常に光栄に思います。同製品は、急激に成長している自動車向けエレクトロニクスの多くが直面する熱マネージメントの課題に対処するために開発されました。今後も、当社はお客様のニーズや業界が抱える課題にいち早く着目し、革新的なソリューションの提供に取り組んでまいります。」とトランスポーテーションエレクトロニクス担当 グローバル・マーケット・マネジャーのブライス・ル・グイック氏はコメントしている。
「半導体・オブ・ザ・イヤー」は最先端のIT機器・産業を支える半導体製品を表彰するもので、半導体デバイス部門、半導体製造装置部門、半導体用電子材料部門でグランプリ、優秀賞が選定されるアワード。2013年4月~2014年3月の間に発表された製品(バージョンアップなどを含む)・技術、および半導体産業新聞で紹介された新製品の中から、開発の斬新性、量産体制の構築、社会に与えたインパクト、将来性などを基準に選定される。第20回では、「次世代」、「省エネ」、「新規性」を兼ね備えた製品・技術が選ばれている。