原料メーカー各社の13年度合成ゴム・エラストマー動向

2014年06月23日

ゴムタイムス社

 合成ゴム・化学メーカーの2014年3月期決算から、合成ゴムとエラストマー事業の現況をピックアップした。各事業部の売上高にエラストマーの売上が含まれている。

 ◆JSR
 合成ゴム販売は自動車タイヤの国内生産が前年並みだったことから、販売量も前期並みの水準となった。営業利益は、特にアジアで合成ゴム各社の供給能力が増加して需給バランスが崩れたことで合成ゴム市況が悪化し、前期実績を下回った。

 ◆日本ゼオン
 合成ゴム販売は海外子会社で市況の悪化などの影響があったものの、円安を背景にした拡販が進み、販売数量を伸ばしたことから全体の売上高は前期を上回った。営業利益は前期実績を下回った。

 ◆ 三井化学
 自動車部品・樹脂改質材料を用途とするエラストマーや機能性コンパウンド製品が、円安効果と北米を中心とする自動車用途の需要拡大に的確に対応したことで、収益を拡大した。

 ◆住友化学
 合成樹脂や石油化学品は、原料価格の上昇により市況が上昇したが、ペトロ・ラービグ社の設備修繕の影響などにより、海外子会社の出荷が減少した。

 ◆旭化成
 ポリマー系事業は、ポリエチレンなどが原燃料価格高騰の影響を受けたものの、、円安効果に加え、エンジニアリング樹脂や省燃費型高性能タイヤ向け合成ゴムの販売が堅調に推移したことなどから、業績は前期を上回った。

 ◆宇部興産
 ポリブタジエン(合成ゴム)は前期並みとなり、ナイロン樹脂は主に食品包装フィルム用途が、工業薬品はアンモニア製品などが、それぞれ堅調に推移した。

 ◆電気化学工業
 クロロプレンゴムは販売数量増や、円安による手取り増加により増収。スチレンモノマーは、

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