クレハエラストマー(白枝照基取締役社長)は6月10日、第103期(13年9月21日~14年3月31日)の業績を明らかにした。それによると売上高は35億9200万円、経常利益は0円(100万円未満は切り捨て)、当期純損失は700万円となった。
なお、同社は決算期変更により第102期(13年3月21日~9月20日)および第103期を6ヵ月間の決算としている。
同社は、営業面においては商権の拡大、生産面においては固定経費の削減とコストダウン、新商品開発と上市に努力してきた。シート事業の特殊ゴム板の市場が動き出したものの完全復調とはいかず、ゴム型物とマイニング機品事業が売り上げを拡大したが、利益水準は低位に終わった。
また前期と合わせた13年度の実績を、参考値として前年度と比較すると、売上高70億700万円(前年度比6・5%増)、経常利益9800万円(前年度は7200万円の経常損失)、当期純利益は6500万円(同5800万円の当期純損失)となった。
事業別では、ゴムシート・シート加工品事業が33億2200万円(同4・4%増)、ゴム型物・マイニング機品事業が28億8500万円(同8・3%増)、繊機品・精密品事業・その他が7億9900万円(同8・6%増)となった。
◆対処すべき課題
主力事業であるゴムシートは一昨年秋から売上が減少し、回復の兆しも不透明だったが、約2年ぶりに市場が動き出して、利益水準は未達だったものの売上については年度計画を達成できた。広幅シートの市場拡大については、専任担当者の努力により売上の拡大に寄与した。
一方、耐摩耗機材と精密特殊品は売上を拡大し利益を確保した。精密成型品の一部で12年4月より海外委託生産を開始し、所期の目的をほぼ達成した。
また、顧客の生産拠点がアジア新興国に集積される中、ゴム型物事業の採算性の見直しも含め、海外委託生産の実施に踏み切り、収益改善に傾注している。高機能製品群では、新規開発品の上市を行い、拡大を鋭意努力中である。
各事業共通の課題としては、