三菱レイヨンは6月26日、サウジアラビアのアルジュベイル地区においてメタクリル酸メチル(MMA)モノマーおよびアクリル樹脂成形材料(PMMA)製造を目的とする合弁会社を設立し、また、台湾CTCI社に対し、プラント建設を発注したと発表した。
同社はこれまでサウジ基礎産業公社(「Saudi Basic Industries Corporation」、以下「SABIC社」)と共同で、サウジアラビアにおけるMMAモノマー及びPMMAプロジェクトを進めてきた。
合弁会社「The Saudi Methacrylates Company」(以下「Saudi Methacrylates社」)は、同社、SABIC社がそれぞれ50%を出資し、6月9日に現地において設立登記が完了した。Saudi Methacrylates社の概要は、代表者が社長執行役員Nick J Cordingley氏、設立日が2014年6月9日、資本金が13億5000万サウジリヤル(約3億6000万USドル)、資本構成は三菱レイヨン50%、SABIC社50%。事業内容はMMAモノマー(年産25万トン)およびPMMA(年産4万トン)の製造。
MMAモノマー/PMMAプラントは年内を目途に建設工事を開始する予定で、2017年年央の営業運転開始を目指す。
同プロジェクトは、強いコスト競争力を持つサウジアラビアのガス原料、ユーティリティー、インフラを最大限活用し、同社グループのルーサイト社が持つ新しいMMAモノマー製造技術である「新エチレン法(アルファ法)」を用いて、圧倒的な競争力のあるMMAモノマー/PMMA事業を実現する。世界のMMAモノマー需要は引き続き各国GDPプラス1・5~2・0%の伸びが期待されており、同社はSaudi Methacrylates社を東欧、インド、中東、アフリカなど成長する新興国市場に対する戦略的な供給拠点として活用していくとしている。