パテント・リザルトは7月9日、日本に出願されたドアウェザーストリップ関連技術について、参入企業に関する調査結果をまとめたと発表した。
同調査では、サイドドアやバックドアなど、ドアと車体のドア開口部との間をシールするドアウェザーストリップに着目し、1993年から2014年5月末までに日本の特許庁で公開された関連特許2373件を対象としている。特許の質と量から総合的に参入企業の競争力を見た「特許総合力ランキング」を集計した結果、1位 豊田合成、2位 西川ゴム工業、3位 本田技研工業となった。
1位豊田合成の注目度の高い特許には、「ドアの閉状態において、長時間にわたり圧接された部位が屈曲し、変形してしまうことを抑制する技術」などが挙げられている。また、2位西川ゴム工業では、「性質の異なる複数の材質により構成し、板金の段差やうねりのある部分においてもシール性能を保持する技術」など、3位本田技研工業は、「ウェザーストリップの組付品質を高め、生産性を向上させる取付方法及び取付装置」などが注目度の高い特許として挙げられた。同社は、有効特許の49件のうち36件もの共同出願がみられる。同社の共同出願人では、西川ゴム工業との共同出願が最も多く、有効特許のうち28件がみられた。
そのほか、4位東海興業は、「ゴム特性を維持しつつ、ウェザーストリップの再利用を可能にする押し出し成形技術」などが、5位鬼怒川ゴム工業は、「滑性や耐貼り付きを長期間持続させ、ウェザーストリップの機能を十分に発揮させる製造方法」などが挙げられた。
6位以下では、化成工業、トヨタ自動車、三井化学、アイシン精機、日産自動車などの企業がそれぞれ上位にランクインしている。
さらに、総合力上位5社がドアウェザーストリップに対してどのような技術課題を持って出願しているのかを、特許庁が定義する特許分類を集計して調査した結果、豊田合成と西川ゴム工業は、「シール性能の向上」「取付」「装飾、見栄え」「生産性改善」に関する技術を、調査期間全体を通して継続的に出願している。本田技研工業は、期間全体では「シール性能の向上」が最も多く、また時系列でみると「生産性改善」の割合が伸びている。東海興業は、「取付」「装飾、見栄え」「生産性改善」に関する技術が期間全体を通して多く、また鬼怒川ゴム工業は、時系列でみると「生産性改善」の割合が減少する一方で、「シール性能の向上」の割合が増加している。