電気化学工業は7月14日、中国遼寧省大連市に新会社を設立し、「アルシンク」の製造工場を建設すると発表した。
同製品は電子・先端プロダクツ部門の主力製品である高速鉄道向けパワーモジュール用高信頼性放熱プレート。現在、パワーモジュールの信頼性向上のために欠かせない高性能放熱プレートとして高速鉄道など世界中の電鉄車輌に採用されており、今後も中国北車股份有限公司、中国南車股份有限公司を始めとした世界の大手車輌メーカー向けの需要拡大が見込まれるところから、同社は中国遼寧省大連市に新会社を設立し、新工場を建設して供給体制の強化・整備を行ない、国内の生産拠点である同社大牟田工場と同等の高品質の製品を供給することで、積極的に事業展開していく。
新会社名は電化電子材料(大連)有限公司。量産出荷は2015年末開始(予定)。投資額は約10億円(全額同社出資)。人員体制は約40名(2015年)。売上目標は約40億円(2017年度「アルシンク」合計)。
同社は経営計画「DENKA100」の成長戦略として「新たな成長ドライバーへの経営資源集中と次世代製品開発への取組み」と「生産体制の最適化」を挙げている。同製品は成長ドライバーの中でも「環境」「エネルギー」分野の一翼を担う製品であり、需要伸張が見込まれる中国で生産することにより「生産体制の最適化」を図るもの。