東洋ゴム工業は7月17日、同社製タイヤのトレッドデザインを反物の柄に採用したオリジナル浴衣を制作したと発表した。
タイヤのトレッドとはタイヤが地面と接する部分の名称。刻まれた溝によってトレッド表面は立体化され、タイヤは採用するゴム材料の最適化とともに、このトレッドによって「駆動力や制動力」、「雨天時における排水性」、「操縦安定性」、また「騒音抑制や乗り心地の快適性」といった機能性を満たす。溝の入れ方によってできる紋様はトレッドデザイン、トレッドパターンと呼ばれ、見た目におけるタイヤの最大の個性となる。いわば「タイヤの顔」であるこの意匠は、機能性を確保する高い技術力によって成立している。
同社は今回の企画について、タイヤの豊かな表情を感じてもらうために、トレッドデザインを夏の風物詩である浴衣の柄として仕立てることを企画したとしている。
黒くて丸い物体と思われがちなタイヤの個性を、異次元である日本女性の華やかな世界へ引き出すことで、TOYO TIRESならではのユニークなタッチポイントとして創出したとのこと。
浴衣を仕立てる反物の柄として採用したトレッドパターンは、同社製タイヤの中でも特にトレッドデザインに人気がある「プロクセス・アールワンアール」、「オープンカントリー・エムティ」、「ナノエナジー・ゼロ」の3商品。
江戸染色型紙の老舗「青木型紙店」青木裕之氏が染物の柄のもとになる型紙を制作し、また「江戸ゆかた染元・高常」高橋榮一氏が江戸時代から受け継がれる伝統的な染色技法で染めた、オリジナルの3種の反物を、それぞれ涼しげな浴衣に仕立てた。