東洋紡は8月1日、10月にメキシコに販売拠点となる新会社を設立すると発表した。
新会社は、当面は自動車部品用の高機能樹脂(エンジニアリングプラスチック)事業拡大に向け活動する。将来は、同社グループの中米拠点として事業を展開する予定。
同社の高機能樹脂事業は、これまでにメインユーザーである自動車メーカーの海外展開に合わせて、北米、中国、タイ、インドネシアへ販売拠点および現地生産・開発体制を整えてきた。
昨今、メキシコは北米向け自動車の輸出拡大により、2012年の自動車総生産台数は約300万台(世界8位)となり、2016年までには、380万台まで拡大すると見込まれている。各日系自動車メーカーも現地新工場を相次いで稼動し、生産能力を大幅に伸ばしている。それに伴い、同社も現地販売拠点設立の強い要望を受けている。
こうした環境の下、同社はメキシコに初めて販売拠点となる新会社を設立し、中米における自動車部品メーカーへの供給体制を構築することを決定した。
新会社の名称はトーヨーボー メキシコで、設立は2014年10月予定。所在地はケレタロ州ケレタロ市。資本金は1000万MXN(メキシコペソ、約8000万円)。資本構成は東洋紡99・9%、トーヨーボー アメリカ0・1%。
今後、同社は新会社を同社グループの中米営業拠点として、中米地域での販売拡大を加速させ、2020年には売上高20億円を目指すとしている。