横浜ゴムが8月7日、2012年4月に発売した車いす用底付手前検知機能付きエアーセルクッション「メディエアスカイ」が、障害者総合支援法の完成用部品に指定されたと発表した。
3月31日付の厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知 障企発0331第36号で「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)」の補装具費支給対象となる座位保持装置の完成用部品に指定されたもの。これにより、一定の要件を満たす対象者が所定の手続きに基づく申請を行い、市区町村の認可を受けると、同製品を購入する際に公費補助が受けられる。
同製品は、2010年9月に発売された「メディエア1」同様に底付検知センサーを備えた除圧機能付きの車いす用クッション。臀部の底付き手前をセンサーが感知し、ブザー音が鳴ることで、利用者が手動ポンプでエアーセルに空気を送り込む必要があることを知らせる。エアー調整時はブザー音をたよりに空気量の目安が判るため、エアー供給不足を防止できる。さらに、利用者の体型や姿勢などに合わせて座面を整えるため、適切な体圧分散状態が維持でき、特定部位への圧力の集中を防ぐ。また、左右で独立した内部の空気配管と大型のエアーセルを両端に配置することで、より安定した座り心地を目指した。
製品詳細は、同シリーズの専用ウェブサイトで紹介している(http://www.yrc.co.jp/medi―air/)。
補装具とは義肢、装具、車いすなど障害者の身体機能の補助や代替を行うものであり、その中の座位保持装置は、いすや車いす上で安定した姿勢を保てるよう補助しながら、座位の変形や床ずれを予防したり臀部の痛みを軽減したりするものを指す。「メディエア1」は除圧機能付きエアーセルクッションとしては初めて座位保持装置の完成用部品に指定されており、「メディエアスカイ」は2例目となる。また、同製品はすでに介護保険の福祉用具貸与商品にも認定されている(TAISコード01077―000003、01077―000004、01077―000005)。車いすを長時間使用し介護が必要な高齢者は介護保険の利用が可能になっている。