TPE 熱可塑性エラストマーの特性一覧

2014年08月09日

ゴムタイムス社

 熱可塑性エラストマー(TPE)は、加硫ゴムと比較すると、多くの特性、性能を有し、また合成ゴムと樹脂の中間的な性能も保持している。ゴム同様の弾性体でありながら通常のプラスチックと同様に成形加工(押出成形、射出成形等)ができることから加硫ゴムの一部を代替、もしくはプラスチックと加硫ゴムの隙間を補う材料として使用され、年々需要を拡大している。代表的なTPE製品の概要は次の通り。

オレフィン系(TPO)

 TPOは、脱PVCの加速から各自動車メーカーへの採用が進んできた。比重が軽い点や、リサイクル性、材料の統合(単一化)などから、自動車内外装材関係に採用が増加している。

 三菱化学、三井化学、住友化学は、海外の自動車部材向けのコンパウンド事業を拡大し、国際競争力の強化を目指して、海外事業を拡大・強化するため大きな投資を行ってきている。PP樹脂メーカーは、自社製品の拡大を図るために国内外で大規模コンパウンドメーカーを設立し、現地に即応する供給体制を整えている。

スチレン系(TPS)

 TPSにはSBS、SIS、SEBS、SEPSなどの種類があり、SBSはポリマー改質剤、アスファルト舗装材改質向けが多く、SISは粘着剤を中心に、SEBSはエンジニアリング樹脂改質剤、相溶化剤として多く使用される。

 TPS参入メーカーにおいて、ブロックポリマー型で生産するメーカーは、クレイトンポリマージャパン、旭化成ケミカルズ、クラレのスチレンメーカーであり、ブレンド型メーカーは日本ゼオン、JSR、

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