バンドー化学 4~6月期 営業利益が40%減少

2014年08月12日

ゴムタイムス社

 バンドー化学の2015年3月期第1四半期連結決算は、売上高が231億7500万円で前年同期比1・8%増、営業利益は9億9000万円で同40・4%減、経常利益は11億4900万円で同39・2%減、四半期純利益は9億3700万円で同37・4%減となった。

 昨年度の業績を牽引したタイ向けの販売が政治混乱のあおりで急減速したことや労務人件費の上昇などにより減益となった。

 ベルト事業の自動車用伝動ベルト製品では、補機駆動用伝動ベルト製品については、中国やアジア(タイを除く)の需要が引き続き増加した結果、前年同期に比べ伸長した。補機駆動用伝動システム製品は、ベルト非装着車種の増加により、前年同期に比べ減少。二輪車用伝動ベルトは、インド・ベトナムにおいては市場拡大が続いており、スクーター用変速ベルトや樹脂製品の販売が前年同期に比べ増加した。一般産業用伝動ベルト製品では、産業機械用伝動ベルトについては、日本国内における販売は堅調に推移した。また、海外においては、北米を中心に前年同期に比べ販売を伸ばした。搬送ベルト製品では、国内においては鉄鋼向けのコンベヤベルトの販売が好調に推移。また、樹脂コンベヤベルト(サンラインベルト)は、日本とアジアの販売が伸長した。これらの結果、同セグメントの売上高は190億5800万円で同0・9%増となったが、セグメント利益は、昨年度の業績を牽引したタイ向けの販売が政治混乱のあおりで急減速したことや労務人件費の増加などにより、8億1100万円で同44・7%減となった。

 エラストマー製品事業の電子写真出力機器用精密機能製品では、日本国内ではクリーニングブレードやOA機器などで使用される精密ベルトは顧客の生産調整の影響により販売が減少したが、高機能ローラについては、新規案件の獲得により、前年同期に比べ販売が増加した。機能フイルム製品では、住宅市場においては消費税増税の駆け込み需要の反動による販売減があったが、建築用資材はほぼ前年同期並みの販売を維持した。また、注力している装飾表示製品の販売は前年同期に比べ増加した。これらの結果、同セグメントの売上高は38億6100万円で同6・2%増となったが、セグメント利益は、労務人件費の増加などにより、8000万円で同36・4%減となった。

 その他の事業では、ロボット関連デバイス事業などを行っており、売上高は4億6100万円で同30・7%増、セグメント利益は6600万円で同42・6%増となった。

 通期の連結業績予想は、売上高が950億円で前期比1・7%増、営業利益が58億円で同5・1%増、経常利益が64億円で同4・8%増、純利益が43億円で同0・5%増を見込んでいる。

関連キーワード:

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー