東海ゴム工業は8月19日、中国・浙江省の同済大学浙江学院の学生10名が同社を訪問し、開発中の介護支援製品展示コーナーや自動車用防振ゴムの評価施設を見学したと発表した。
同大学は、主に技術系人材を多く輩出する教育機関として、中国で広く知られている。今回の同社訪問は、中部大学(愛知県春日井市)が中心に活動している、科学技術における海外人材の発掘・育成事業「日本・アジア青少年サイエンス交流事業(さくらサイエンスプラン)」の一環として、実現したもの。
訪問団の一行は、最初に実験施設「テクニカルセンター」で自動車用防振ゴムを本物の自動車に搭載して性能を評価する試験を見学した。続いて、技術研究棟「テクノピア」では、同社が独自開発したゴム製触覚センサ「スマートラバー(SR)センサ」を活用した介護支援製品を体感した。同社が創業以来培ってきた高分子材料技術に触れた学生は「防振ゴムの次世代自動車への対応について教えてほしい」「介護支援マットレスの販売時期は?」など、担当者に次々と質問を浴びせた。
経済のグローバル化の加速が予想される将来、日本の科学技術を担う海外人材の確保は喫緊の課題といえる。同社としては、日本とアジアの活発な人材交流の実現に向け、積極的に取り組んでいく方針。